損得じゃない。“仲間”だから。
あっちのチーム手伝っても、こっち手伝ってくれること無いからな〜。
―SoulSmith『航路』より
これは、私にとって反面教師となった言葉。
当時の私は、ちょっとした立ち位置の違いで、複数の作業ラインや持ち場をまたいで動けるポジションにいました。
全体の進み具合を見ながら、自分の持ち場が落ち着いたタイミングで、まだ手が回っていない他のエリアを手伝いに行く──そんなことをしていました。
「ちょっと手が空いたんで、あっちの方、手伝ってきます」
そう言ったときに、同じチームの人から返ってきたのがこの一言。
「あっちのチーム手伝っても、こっち手伝ってくれること無いからな〜」
でも、正直私は、その考え方がピンときませんでした。
私は、誰かに手伝ってもらうために、誰かを手伝っているわけではないからです。
「見返りを求めた努力は、努力じゃない」
そんな言葉にも似た感覚。
私にとっての“見返り”は、せいぜい──
「どうよ? ちょっと楽になったでしょ?」
そんな、ささやかな自己満足さえあれば十分です。
もし「ありがとう」なんて言葉が返ってきたら、それだけでお釣りがくるほど。
実際には手伝いに入ったチームの人からは声の届かない所から小さなお辞儀があったりしました。
もちろん、私が手の空いてて”ヒマ”なとき限定ですが(笑)
手が空いたから、仲間を手伝いに行く。
それは損得じゃない。仲間だから。
それ以上でも、それ以下でもない。
その行動が、チーム全体のプラスになれば、それで十分。
誰かのために何かをすることに、損得なんて持ち込まなくていい。
ただできることをする。
そんな人が一人、また一人と増えていったら──
もっと気持ちよく働ける世の中になる気がしませんか?
Let words be the wind. And the Ark sail.
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