世界はミラーハウス。いつも“自分”を写してる
自分の周りの人は、自分の鏡
― SoulSmith『航路』
これは、よく聞く言葉かもしれない。
だけど私は、この言葉を“道具”として使っています。
たとえば――
■ 嫌な人に出会った時こそ、「鏡」を使う
誰かの嫌な部分が気になった時、
私はまず「自分にその要素はないか?」と問い直します。
もちろん、全く同じことをしているわけじゃない。
でも、似たような思考や言動を、自分もどこかでしているかもしれない。
「人のふり見て我が振り直せ」――
昔から言われるこの知恵を、“鏡”の法則として捉え直す。
他人に感じる“嫌悪”は、実は
「自分の中にも同じものがある」と気づくチャンス。
そのチャンスをくれた相手に、私は心の中で感謝しています。
なぜならその人は、身を挺して“自分の未熟さ”を映してくれたのだから。
■ 「鏡」を使って、距離を量る
なんか自分にだけよそよそしく接する人、いませんか?
「なんであの人は…」と、つい相手を責めたくなる。
でもたいていの場合、実は自分もその人を避けている筈。
「あの返し、ちょっと無理だな」
「あの行動、なんかイヤだな」
そんな風に思いながら、無意識に距離を取っていませんか?
このままでは、互いにどんどん遠ざかるだけ。
その関係がどうでもいい相手なら構いません。
でも、職場やチームなら、距離感は結果にも影響してきます。
改善したいなら、やることはひとつ。
自分の方から、少しだけ近づくこと。
相手も「避けられてる」ことには気づいています。
それでも、あえて歩み寄る。その姿勢が大事です。
「仲良くしよう」と無理する必要はありません。
大切なのは、“正しい距離感”を測ること。
本当に合わない相手なら、こちらが近づいた分、相手が離れてくれます。
その結果、お互いに無理のない関係が築けることもある。
逆に、歩み寄ってみたら案外「ただの人見知り同士」だった、なんてことも(笑)
■ 「いいな」と思う心は、理想を写す鏡
「この人、素敵だな」「ああいう風になりたいな」
そう感じたとき、それはあなたの中に“その可能性がある”というサインです。
人の良いところを見つけたら、私はすぐに真似します。
話し方、笑い方、向き合い方、仕事への姿勢――
どれも、少しずつ取り入れることができる。
積み重ねていけば、
やがてそれは“自分の一部”になっていく。
■ 自分を映す「鏡」は、選べる
すべての人が、自分を映す“鏡”だとしたら――
どの姿に目を向けるかは、自分で選べる。
嫌な部分を見るのも、良い部分を見るのも、
どこに意識を向けるかで、日々の自分は変わっていく。
だから私は、他人を通して自分を見つめる。
そして、自分のクセや未熟さを知り、伸ばせる部分を探していく。
今日もまた、誰かに映された自分を磨く。
他人の中に見る「自分」を磨くことで、
いつか“理想の姿”に近づけるかもしれない。
――現実でも、“鏡”を磨くだけで理想に近づけたらいいのにね。
「周りの人はイヤな奴ばかりだ」
そう感じるなら、こう問いかけてみるといい。――それは、お前が“イヤな奴”だからじゃないか?
Let words be the wind. And the Ark sail.
コメント