一人が楽だ? それでも人は繋がりを求めている
新しく生まれてくるものよ お前は間違ってはいない
誰も一人にはなりたくないんだ それが人生だ 分かるか…― 尾崎豊『誕生』より
尾崎豊のアルバム『BIRTH』のラストを飾る「誕生」。
最後の語りの部分です。
学生時代によく聴いた歌で、この優しさに包まれて育ってきました。
世の中には「強くなれ」「一人で立て」という言葉があふれています。
尾崎はそれを否定せず、それでも「人は誰かとつながりたい生き物だ」と正直に語ります。
「新しく生まれてくるものよ」という呼びかけは、赤ん坊や若者だけでなく、新しい挑戦を始める人、
新しい自分になろうとする人――すべてへのエールに聞こえます。
若い頃から私はこの言葉に感化され、人との繋がりを大事にしてきました。
サービス業時代はお客さんとのカラオケの話から一緒に行ったり、
昔の職場仲間と今も釣りに出かけたり。
最近ではご近所さんと地域猫の話題で井戸端会議をしたり(笑)。
「誰かと繋がっている」ということは、本当に心強いものです。
もちろん、「他人に気を遣うのは嫌だから、一人の方が楽」という人もいます。
私もそっけない態度や理解されない経験をすれば、そう感じることはあります。
けれど、それはマイナス面だけを切り取って見ているだけではないでしょうか。
もし100%気を使わずに自分を受け入れてくれる人がいるなら、
その人と繋がりたいと思うはずです。
そういう人がまだ近くにいない、出会っていないだけで、
奥底では誰かと一緒にいたい――それこそが人間の本能だと思います。
私だって、最初から仲良くなれたわけではありません。
趣味の話から入り、少しずつ「ここまで言っても大丈夫か」と境界線を試し、
何度も越えてきました。
最初は探り探りでも、その壁を少しずつ越えれば距離は縮まります。
相手もあなたとの繋がりを求めているなら、必ず。
ただし、相手がその壁を越えることを心から拒んでいるなら……
大人しく諦めましょう(笑)。
一人が気楽だ?
お前と繋がりたい人間が周りにたくさんいるのに、
自分からその手を振り払うのか?
振り払われた手は、きっと傷ついているぞ。
Let words be the wind. And the Ark sail.
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