汝は地獄を造るものか?

汝は地獄を造るものか?

造られた天国は 誰かの地獄となる
解りあえることなく争うだけ
― DamianHamada’s Creatures『悪の華』より

DamianHamada’s Creaturesは中二病な言葉の中に、世の理のようなものが隠されていて、私は大好きです(笑)

造られた天国は、必ず誰かの地獄になる。人が「理想郷」を描くとき、それは必ず誰かの犠牲の上に成り立つ。利権、欲望、秩序のために、切り捨てられる者が生まれる。国家でも、会社でも、家庭でも、そして己の心の中ですら同じだ。

「私の楽園」=「都合のいい世界」 そう思えば、それを乱す存在は「敵」となる。排除しなければ楽園は保てない。結果、争いは避けられない。

では、どうする? 答えは単純で、そして残酷だ。「完全な楽園など存在しない」と悟ること。そして、互いに「楽園を少しだけ侵食される覚悟」を持つこと。100%の天国を欲すれば100%の地獄を生む。だが、70%で満足すれば、30%の余白が相手を生かす。

歩み寄りは、弱さではない。それは「終わらぬ争い」を避ける、唯一無二の最善手なのだ。

だが、昨今はその30%の余白すら持てぬ者が増えた。「自分が不快だから相手が悪」そしてそれを「正義」と妄信し、SNSという祭壇に吐き出す。群衆は数字の多さを真実と錯覚し、やがて“共感”だけを神と崇める。反対の声は「悪」とされ、異端は焼かれる。

――そうして「悪の華」は、今日も無数に咲き乱れるのだ。

そして、お前はどうだ? その指先の言葉は楽園を築いているつもりか、それとも誰かを焼き尽くす炎か?

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