「人は自分の色眼鏡をしないと物事が見えない」
――ワタクシ、SoulSmith『航路』より
それは、私が仕事を始めたばかりの頃のこと。
まだ右も左もわからず、戸惑いながら毎日を過ごしていた頃です。
まだできる仕事が少なく、自分にできることを探して職場を歩いていたとき、
突然、先輩から声が飛んできました。
「何さぼってるの?あっちの仕事してきて」
私には、サボっているつもりなんてこれっぽちもなかった。
むしろ、役に立ちたくてウロウロしていたのです。
でも、その先輩の色メガネには、私は“さぼってる人”として映ったのかもしれない。
……と、当時の私には、少しイヤな人に見えました。
今では私もいろんな色メガネを持っていて、
新人を見る目、忙しさに追われるときの目、後輩を育てるときの目……
「仕事を探してるな。ちょっと冗談っぽく導いてやろ」
という気持ちだったのかも……と、見えるようになりました。
…ま、ほんとのところは分かりませんけどね(笑)
一つの出来事を多角的に見られるようになると、
少しだけ、人生が楽しくなる気がします。
腹の立った出来事も、時間が経つと「なるほどな」と思えたり。
意味のないように見えた言葉が、別の角度から見ると誰かの優しさだったり。
同じ言葉でも、同じ状況でも、
相手の気持ちが見えなくても、
それをプラスに捉えるかマイナスに捉えるかは、自分の色メガネ次第。
でも、この色メガネたちにも弱点があって――
体調や気分で、すぐに曇るんですよね。
イライラしてるとき、落ち込んでいるとき、眠いとき。
メガネが曇ると、見える世界が黒い色で見えてしまう。
……どこかに曇り止め、売ってませんか?
Let words be the wind. And the Ark sail.
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